「昭和レトロ」という言葉を耳にする機会が増えました。
純喫茶、クリームソーダ、レコード、フィルムカメラ。平成生まれの私にとって、昭和はリアルタイムで知っている時代ではありません。それなのに、なぜか惹かれてしまう。少し色褪せた雰囲気や、今ほど便利ではなかった時代ならではの温かさ。どこか肩の力が抜けた空気感に、安心感を覚える人も多いのではないでしょうか。
そんな昭和レトロの雰囲気が漂う、愛媛生まれの「昭和レトロな味 ミートソース」を今回は食べてみました。もともとお笑い好きな私。パッケージに描かれたお笑いタレント・友近さんに見つめられながら、レビューを書いていきます。
愛媛で生まれた、「昭和レトロな味」
「昭和レトロな味 ミートソース」を作っているのは、愛媛県松前町(まつまえちょう)にある味噌メーカー「ギノーみそ」。創業70年以上の老舗で、看板商品の麦味噌「伊予のみそ」でも知られています。
味噌メーカーがミートソースを?と少し意外に思いましたが、きっかけは社長の「地元で愛されている味を全国の皆さんにも食べてほしい」という想いで開発されたそうです。
実は松山市内では、ミートソースといえば甘めが定番で、そういうお店も多いのだとか。その松山らしい甘さを体現していたのが、昭和30〜40年代に市内の商店街「銀天街」で愛されたスパゲッティの名店「アミド・パリ」。今はもう閉店してしまい、本家の味を楽しむことはできません、「昭和レトロ」という名前が、単なるトレンドではなく、愛媛の食文化や記憶としっかり繋がっていたのです。
再現にあたっては、当時の味を知る人に話を聞きながら何度も試作を重ね、納得のいく味になるまで半年かかったとのこと。牛肉、豚肉、野菜はすべて国産にこだわる徹底ぶりで、昔ながらの味を守ることへの真剣さが伝わってきます。
どこか懐かしいパッケージデザイン

まず惹かれたのは、やはりパッケージです。レトロ好きな人や、面白いものが好きな人なら思わずパケ買いしたくなるデザイン。最近のシンプルで洗練された食品パッケージというより、いい意味で年季のあるスーパーに並んでいそうな親しみやすさがあります。
今回は、愛媛出身のお笑いタレント友近さんとのコラボデザイン。友近さん自身がテレビ番組でも紹介していたそうです。パッケージには、微笑みながら堂々と存在感を示す 友近さんの姿。眺めていると「ぜひ手に取ってみてよ」「食べないと損するで」と語りかけてくるような気分になります。押しつけがましくなく、でもなんだか断れない。友近さんのキャラクターそのままの、不思議な説得力を感じます。
実はこのコラボ、見た目だけではありません。友近さんの「ソースたっぷりで食べたい!」という一言が採用され、通常100グラムのソースが110グラムに増量されているのだとか。パッケージの外から中身まで、しっかり友近さんの意見が反映されています。実際、テレビで紹介するほど自信を持っておすすめできる味なのだと思うと、手に取る前から期待が高まってしまいます。
気合いを入れすぎない、ちょっとしたギフトにもぴったりなデザイン。愛媛土産でもらったら、クスッと笑顔になれそうです。
シンプルだからこそ楽しめる、昔ながらの洋食時間
作り方はとてもシンプルです。パスタを茹でて、ソースを温めるだけ。
今回は少し喫茶店っぽさを出したくて、粉チーズとパセリをトッピングしてみました。公式のおすすめによると、太麺を少し長めに茹でる「アミド・パリ風」の食べ方もあるとのこと。
最近は本格イタリアン系のパスタソースも多いですが、これはまさに「日本の洋食」という表現がぴったり。特別な日のためじゃなく、なんでもない昼に食べたくなる、そんな予感がしました。忙しい毎日の中で食事をただお腹を満たすためだけの時間にしてしまう日も、これなら後悔じゃなく安心感に変わりそうです。
食べて納得。愛媛の甘いミートソースとは

友近さんコラボのミートソースはたっぷり仕様なので、1人分のパスタにかけると麺が見えなくなるくらいに覆いかぶさります。これは、うれしい。テンションが上がります。
ひと口食べてまず感じたのは、しっかりめの味の濃さです。どこか昔ながらの洋食らしい、存在感のある味わい。
特に印象的だったのはやはりその噂通りの甘みでした。ただ甘いだけでなく、コクのあるまろやかな甘さで、「これ、何の甘さだろう?」と思いながらパッケージを確認すると、原材料に味噌の表記が。味噌メーカーが作るミートソース。ここにひと工夫ありました。
後から知ったのですが、このミートソースは国産の玉ねぎとにんじんを水を加えずに約3時間かけて煮詰め、野菜本来の甘みを引き出しているそうです。そこにチーズと味噌を加えることで、あのまろやかな味わいが生まれるのだとか。
トマトベースのソースなのに、味噌が入ることでどこか和の落ち着きも感じます。洋食なのに、ほんの少し「家庭のおかず感」があるのも面白いポイントでした。

開ける前はもっとさらっとしたソースを想像していましたが、実際にかけてみると細かいひき肉がしっかり入っていてずっしり濃厚。国産の黒毛和牛と豚肉を使っているだけあって、お肉のうまみもしっかり感じられます。麺によく絡むタイプで、太めのパスタとも相性が良さそう。「喫茶店のミートソース」感がかなり強めです。
公式サイトではミートドリアやホットドッグなどのアレンジレシピも紹介されていて、パスタだけで終わらない楽しみ方ができそうです。家にストックしておきたくなる一品です。
愛媛から届く、懐かしい洋食文化
「昭和レトロな味 ミートソース」は、ただのレトルト食品ではありませんでした。愛媛の老舗味噌蔵が受け継いできたものづくりと、松山で愛された洋食文化の記憶が、その味の中に詰まっています。
ミートソースは、不思議と記憶に残る料理です。休日のお昼、母が作ってくれたパスタ、友達と入った喫茶店——特別高級な料理ではないのに、なぜかちゃんと思い出せる。それはきっと、ミートソースが「日常の幸せ」に近い料理だからなのかもしれません。
懐かしい味とは、昔を再現することだけではなく、その時の空気や気持ちまで思い出させてくれるもの。そんなことを、食べながら考えました。
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義農味噌株式会社
https://shop.gino-miso.co.jp/
本記事は筆者の見解・体験に基づくものであり、一部一般的な情報や公開資料を参考にしています。