地方で「ぼちぼちやってます」と言われたとき、それは、謙遜だ。 本当は、ちゃんとやっている。でも「順調です」とは、言わない...
地方で「ぼちぼちやってます」と言われたとき、それは、謙遜だ。
本当は、ちゃんとやっている。でも「順調です」とは、言わない。「ぼちぼち」と、控えめに答える。
地方の「ぼちぼち」は、自慢しない文化の、表れだ。
「最近どう?」「ぼちぼちですね」
この「ぼちぼち」には、「特別良くも悪くもなく、普通に」という意味がある。
でも実際は、順調だったりする。
「ぼちぼち」と言いながら、売上が伸びていたり、「ぼちぼち」と言いながら、忙しくて大変だったりする。
でも、それを、声高には言わない。
「ぼちぼち」で、ちょうどいい距離感を、保っている。
地方では、目立つことが、必ずしも良いこととは、限らない。
「ぼちぼち」で、周りと同じペースを、保つ方が、安心できる。
「そこんとこ」を理解するには、「ぼちぼち」を、額面通りに受け取らないことだ。
本当に「ぼちぼち」なのか、それとも謙遜なのか、空気で、読む。
そして自分も、「ぼちぼち」と答える。
調子が良くても、「ぼちぼちです」。大変でも、「ぼちぼちやってます」。
この「ぼちぼち」が、会話を、穏やかにする。
都会では、「絶好調です!」「忙しいです!」と、アピールする。
でも地方では、「ぼちぼち」で、波風を立てない。
地方の「ぼちぼち」には、謙虚さと、バランス感覚が、込められている。
「そこんとこ」で、その控えめさを、理解する。
これが、地方での、付き合い方なのだ。
「ぼちぼち」は、過度な期待も、過度な心配も、生まない。
ちょうどいい距離感を、保つための、地方の知恵なのだ。