スマートフォンもネットも当たり前だった私にとって、この映画はどこか「別世界」をのぞき見るような気持ちで始まりました。でも見終わったあと、不思議と残ったのは「不便そう」という感想ではなく、「こんなふうに人と向き合えたらよかったな」という羨ましさでした。映画『聴く隣人のいるところ』は、島根県江津市、浅利富士(あさりふじ)の中腹にある、全校生徒わずか34名の全寮制キリスト教学校・愛真(あいしん)高校の2024年度在学生に1年間密着したドキュメンタリーです。スマートフォンもネットもない環境の中で、生徒たちは共同生活を送りながら、対話し、歌い、ぶつかり合いながら日々を過ごしていきます。 スマホ世代の私が...