春や昔 十五万石の 城下かな——明治を代表する俳人、正岡子規が松山城について詠んだ名句であり、この句を知らない松山市民は恐らくいないだろう。 愛媛県松山市の中央部は、重要文化財に指定される「萬翠荘(ばんすいそう)」や、人気歴史小説に関連する「坂の上の雲ミュージアム」といった文化施設の他、「大街道」という歴史ある商店街があり、観光スポットとしてはもちろん地域住民の生活の場として栄えている。その繁栄の源泉は勝山山頂にそびえ立つ松山城であり、城下町としての営みの歴史が松山を彩っている。そんな松山城の歴史と特色、そしてもう一つの顔を紹介していきたい。 どの登城道を選ぶのか 松山城観光は登城から始まって...