2026.5.28
真面目に不真面目な地方論「地方の『すぐやります』の時間軸」
地方で「すぐやります」と言われたら、それは今日中という意味ではない。
今週中でもない。場合によっては、今月中ですらない。
地方の「すぐ」は、「忘れてはいない」という意思表示だ。
優先順位としては、確かに上の方にある。
でも「すぐ」の前に、やることがある。
田植えの時期だったり、祭りの準備だったり、
親戚の法事だったり、雪かきだったり。
都会の人が「まだですか?」と聞くと、
「ああ、すみません、すぐやります」と言われる。
この「すぐ」が、また1ヶ月後を指している。
でも誰も嘘をついていない。
本当に、すぐやるつもりなのだ。
ただ地方の時間は、季節と人間関係で動いている。
カレンダーやスケジュール帳ではなく、
「今、それをやるべきタイミングか」という感覚で動いている。
そして不思議なことに、そのタイミングが来ると、本当にすぐやる。
連絡もなく、突然、完了報告が来る。
「できましたよ」と、何事もなかったかのように。
都会では納期、地方ではタイミング。
「すぐ」の定義が、これほど違う場所も珍しい。
でも地方の「すぐ」には、ちゃんと誠意がある。
急がないけれど、忘れていない。
この感覚が、地方の信頼を作っている。