2026.5.28
真面目に不真面目な地方論「地方の『すぐそこ』は、車で15分」
地方の人に道を聞くと「すぐそこだよ」と言われる。
信じて歩き出すと、景色が変わらない。
5分経っても同じ田んぼ。10分経っても同じ山。15分経っても、目的地が見えない。
地方における「すぐそこ」は、距離ではなく感覚だ。
車で行けば”すぐ”なのだ。時間にして5分、距離にして3キロ。
これが地方の「すぐそこ」の正体である。
「歩いて行けますか?」と聞くと、「え、歩くの?」という顔をされる。
地方では、徒歩という移動手段は、散歩かランニング、
あるいは「車が壊れたとき」以外では想定されていない。
だから「近い」の基準が、都会と5倍くらい違う。
都会の人が「遠い」と感じる距離を、地方の人は「近所」と呼ぶ。
逆に、地方の人が都会に来ると「全部、歩いて行ける距離じゃん」と驚く。
この感覚のズレが、地方と都会の境界線を作っている。
どちらが正しいわけではない。
ただ、地方の「すぐそこ」には、車のエンジン音が含まれている。