クラフトリリース
2026.4.2

地方の取扱説明書 地方の『これ、いる?』の取扱い方

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地方で「これ、いる?」と聞かれたとき、

「いらない」と答えると、

「え、いらないの?」と、驚かれる。

地方の「これ、いる?」は、質問ではなく、

「これ、あげる」の前置きだ。

「いる?」と聞かれたら、「いる」と答えるのが、正解だ。

本当にいらなくても、「いる」と答える。

なぜなら、「いる?」と聞く人は、

すでに「あげる」と決めているからだ。

断ると、相手が困る。

野菜、果物、魚、手作りの惣菜。

「これ、いる?」の対象は、だいたい食べ物だ。

そして量が、多い。

一人暮らしでは食べきれない量を、「これ、いる?」と聞かれる。

でも、もらう。

もらって、食べきれなかったら、

別の誰かに、「これ、いる?」と聞く。

この循環が、地方の「これ、いる?」経済を、回している。

「これ、いる?」でもらったものは、

お金で買ったものより、価値がある。

なぜなら、そこに、関係性が含まれているからだ。

【取扱注意点】

・「これ、いる?」と聞かれたら、基本的に「いる」と答える

・本当にいらない場合は、「ありがとうございます、でも〇〇で」と理由をつける

・もらったら、後日、別の形でお返しする

・食べきれなかったら、別の人に「これ、いる?」と聞く

・「これ、いる?」と聞く側に回ることで、バランスを取る

地方の「これ、いる?」は、贈与経済の入口だ。

お金が介在しない、物と気持ちの交換。

もらうことで、あげる義務が、生まれる。

あげることで、もらう権利が、生まれる。

この「貸し借り」が、地方の人間関係を、緩やかに繋いでいる。

「これ、いる?」は、

「あなたのことを、考えていました」というメッセージだ。

いらなくても、その気持ちを、受け取る。

これが、地方での、「これ、いる?」の、正しい受け取り方なのだ。

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