今回ご紹介する「養々麺(ようようめん)」は、長崎県南島原市の「雲仙きのこ本舗」が製造・販売している、お湯を注ぐだけで手軽に食べられるインスタントのにゅうめんです。
インスタント麺というとラーメンが主流ですが、こちらは島原特産の手延べそうめんを使った具材たっぷりのにゅうめん。どんなシーンでも罪悪感なく食べられる「やさしい一杯」として人気を集めています。
近年はSNSや通販サイトでも「クチコミが良い即席麺」として注目され、健康志向の高まりとともにレビュー件数も増加中。実際に食べた感想(レビュー)に加え、島原や長崎の歴史、雲仙きのこ本舗の企業背景まで深掘りしてご紹介します。
※本文中の食材表記は、雲仙きのこ本舗の公式サイトに準じています。
養々麺とは 島原そうめん文化から生まれたロングセラー
雲仙きのこ本舗の「養々麺」は、国産のきのこを贅沢に使った即席にゅうめん。2000年(平成12年)の発売以来、地元のみならず全国で愛され続けるロングセラー商品です。
南島原は日本有数の手延べそうめんの産地。そうめんというと「夏の食べ物」というイメージが強いですが、そうめんを一年中おいしく手軽に食べてほしいという想いから養々麺は誕生しました。
企業理念である「美味養生(びみようじょう)」の通り、麺・スープ・具材のすべてが無添加にこだわって作られているのも大きな魅力。インスタント麺でありながら、安心して食べられる点が多くのファンを惹きつけています。
通販サイトのクチコミには、「飲み干せるスープ」「夜食にぴったり」「罪悪感のない即席麺」などと並んでおり、幅広い層に支持されていることがわかります。今回は縁あってこの「養々麺」をいただいたので、早速実食とまいりましょう。
実食レビュー 椎茸のうまみがしみわたる「飲み干したい一杯」

養々麺の作り方は驚くほどシンプル。器に麺とかやく(わかめ・ねぎ)を入れ、お湯約400mlを注いで3分待つだけ。最後に液体スープを加えて混ぜ、レトルト具材をのせれば完成です。
スープ:合わせ出汁の優しい風味
液体スープを注ぐと、途端に鰹出汁の香りがふわりと立ちます。自家製の 「返し」 を加えた醤油は本格的ながら、塩味は控えめ。一口飲むと鰹節の風味の中から昆布出汁のまろやかさが顔を出し、何とも上品な味わいです。胃腸が疲れているときや食事の時間が遅くなってしまったときなども、身体への負担は最小限にパワーチャージができそうです。
麺:島原そうめん文化を受け継ぐ細麺
島原は古くからのそうめんの名産地。養々麺に使われている麺も、手延べ式らしくツルツルとした喉越しの良さとしっかりとしたコシを味わうことができます。ノンフライ製法のため、食べ進めてももたつくことがなく軽やか。とてもインスタント麺とは思えないクオリティの高さです。そして特筆すべきは麺の伸びにくさ。本記事の写真撮影用に作ったものも撮影後にいただきましたが、お湯を入れてから15分ほどたっているのに麺がまったく伸びておらず、出来立ての食感がキープされていたのには驚きました。
具材:きのこの存在感がしっかり
具材は、とろみのあるきのこ餡(えのき・椎茸・なめこ)とかやくのねぎ・わかめ。きのこ餡には少し濃いめの醤油ベースの味付けがされていますが、それでも椎茸の風味や出汁を強く感じるお味。薄切りにされているからこそ椎茸の厚みは際立ち、噛むほどにうまみが広がります。えのきはシャキシャキと食感にアクセントを加えてくれ、なめこの粘りも相まって麺との相性は抜群。収穫したてのきのこに味付けをしてすぐに真空パックにするからこそ、きのこ本来の風味が惜しみなく閉じ込められ、「ごちそう感」を高めています。
一人前にすべての具材をかけてしまうのは少しもったいない気がするぐらい、たっぷりのきのこ餡です。次回はこのきのこ餡を少し取り分けて、おにぎりの具材にしたいな、なんて思うほど。「具材のきのこがおいしい」というレビューが多いのも納得です。
麺・スープ・具材 三位一体のバランス
やさしい出汁のスープに力強い風味のきのこ、そして喉越しの良い麺は、一緒に食べることで真価を発揮します。
スープだけを飲んだ時には、薄味なので少し物足りないかな?とも感じてしまいましたが、麺や具材と共に愉しむとその完璧なバランスに思わず舌鼓を打ちたくなります。昆布と鰹節をベースとした本格和風出汁に椎茸のうまみがたっぷりと加わり、絶妙な滋味深さとなる温かなスープは、身体を芯からほぐしてくれるような感覚があり、食べ終わったときの満足度は非常に高い商品です。
付属の七味には京都の老舗「一休堂」の「京七味」が使われており、こちらも食べ進める途中で加えると風味と辛みが良いアクセントになってくれました。
島原・長崎の歴史と養々麺のつながり
養々麺誕生の背景には、島原半島の自然と歴史が深く関わっています。
長崎県島原エリアは「水の都」と呼ばれるほど湧水が豊富で、この水が古くから島原そうめんを支えてきました。養々麺も国産小麦粉と長崎県崎戸の磯塩に加えて、雲仙山麓の名水がたっぷりと使われており、この水の恵みが変わらぬおいしさの基盤であることは言うまでもありません。
さらに長崎県は中華・洋食・和食が混ざり合う独自の食文化を持つ地域。椎茸などのきのこ類はその中でも重要な食材で、島原半島はえのきや椎茸の名産地として知られています。雲仙きのこ本舗の創業者である楠田喜弥人氏は、西日本で初めてきのこの人工栽培研究を始めたパイオニアなのだそう。以来、この地で70年に渡りきのこの栽培や研究・販売を営んできました。
そしてもう一つ、語らぬわけにはいかない島原の歴史として、数々の大きな自然災害があります。特に1990年(平成2年)の雲仙普賢岳噴火は地域産業に大きな影響を与えました。雲仙きのこ本舗もまた、類に漏れず土石流による被災で操業停止などの悲運に見舞われました。それでも、地域の農家とともに復興を遂げ、「地域の味を守る企業」として歩んできた歴史があるのです。
養々麺がこの島原半島の豊かな水資源と食文化の中で誕生したのは、もはや必然といえるかもしれません。
どんな人におすすめ?

養々麺は優しい口当たりと喉越しの良さがありながらも、食べ応えはしっかりとあるので、いろいろなシーンで楽しむことができる即席麺です。
・夜食でも罪悪感のない即席麺を求める人
・和風だし・椎茸だしが好きな人
・島原や長崎のご当地グルメを自宅で楽しみたい人
・ギフトや常備食として「ちょっと良いもの」を選びたい人
・安心、安全な食品を選びたい方
・高齢者や子どもにも優しい味を求める家庭
一つでも当てはまる方は、ぜひ一度味わってほしい一杯です。
島原の風景が浮かぶ、心ほどける一杯
今回いただいた養々麺、食べるほどに心に残る味わいが印象的な一杯でした。
島原の湧水、長崎の食文化、自然災害からの復興を遂げた地域農家の想い――それらが一杯の器に静かに宿っているような気がします。
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もっと知りたいあなたへ
雲仙きのこ本舗
https://unzenkinoko.jp/
本記事は筆者の見解・体験に基づくものであり、一部一般的な情報や公開資料を参考にしています。