クラフトリリース
2026.6.24

由布岳を眺めながらのんびり歩く幸せ 〜大分県・由布院まちあるき〜

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大分県由布市湯布院町(ゆふいんちょう)。
「由布院」は古くから使われてきた地名で、1955年に由布院町と湯平村が合併して「湯布院町」が誕生した後も、駅名や観光地名などに受け継がれています。 

少し戸惑いはあるものの、いずれにしても由布院は「温泉地」というイメージがありました。ところが、実際に歩いてみると、その印象は少し変わります。観光地でありながら、どこか穏やかで、自然と人の暮らしがゆるやかに共存している場所。

今回の旅は、そんな由布院の輪郭を少しだけ知る時間になりました。

由布岳を眺めながら、由布院へ

由布院駅前の手湯の画像

大分空港から由布院までは、高速バスで約1時間。運行本数は多くないため、事前に時間を確認しておくのがおすすめです。

バスに乗り込みしばらくすると、窓の向こうに見えてくるのが由布岳。その存在感は圧倒的で、緑が美しい山肌が視界いっぱいに広がります。車窓から何度も見えるその景色に、少しずつ旅気分が高まっていきました。

まずは、大分名物「カボス」を味わう

うどんの上に鮮やかなカボスがのった画像

由布院駅に到着し、まずはカメラを準備しながらまち歩きをスタート。ちょうど昼時で、お腹も空いていたため、最初に立ち寄ったのはうどん店でした。
選んだのは、大分名物の「カボス肉汁うどん」です。

うどんが運ばれてきた瞬間、ふわりと立ち上がる柑橘の香り。肉汁の旨味に、かぼすの爽やかさが重なることで、不思議と重たさがない。東京ではあまり見かけない味わいで、「大分らしさ」を最初に感じた一杯でした。 

ここにたどり着くまでも、様々なところでカボスを使った商品を多く目にしました。
なぜ大分ではこんなにもカボスが身近にあるのでしょうか。
調べてみると、大分県は全国最大のカボス産地として、古くから県内各地で栽培されてきました。そのため、刺身や鍋、焼酎まで、暮らしの中に自然と溶け込んでいる存在なのだそうです。

静けさの中にあるアート

COMICO ART MUSEUM YUFUINの入り口の画像

続いて向かったのは、「COMICO ART MUSEUM YUFUIN」。

由布院の街並みに自然と溶け込む建築は、建築家・隈研吾(くまけんご)が設計を手掛けた黒を基調としたモダンな佇まい。スタイリッシュの中にも木のぬくもりを感じる空間には、不思議と気持ちが落ち着いていきます。

館内では、村上隆(むらかみたかし)や草間彌生(くさまやよい)など、日本を代表する現代アーティストの作品が展示されています。作品もとても印象的ですが、ここの特徴はやはり2階のテラスギャラリーではないでしょうか。
由布岳を背景に、複数のアート作品が並ぶ景色は、まるで作品と自然がひとつの風景になったようでした。
カフェも併設されており、アートと自然を静かな空気の中で眺められる、特別な時間を過ごせます。

湯の坪街道の新スポットでひとやすみ

湯の坪街道にあるカフェ「由布珈琲」の入り口

由布院の有名な通り「湯の坪街道」には、昔ながらのお土産店や飲食店と、新しくオープンしたカフェなどが混在しています。
食べ歩きを楽しむ人、写真を撮る人、それぞれの時間が流れていて、どこか急がない空気があります。途中には手湯や足湯もあり、「温泉地・由布院」を感じる瞬間も多くありました。

中でも賑わっていたのは、湯布院フローラルヴィレッジです。小さな黄色い建物が並び、まるで絵本の中に入り込んだような世界観が広がっている人気のスポットだとか。

少しして休憩に立ち寄ったのは、「由布珈琲」。
古民家を活かした梁や瓦屋根、庭園の日本らしい雰囲気を残しつつ、あたたかな照明が印象的な空間でした。メニューは珈琲だけでなく、抹茶ドリンクやスイーツも楽しめ、静かに一息つきたいときにちょうど良い場所でした。
窓の外を眺めながらゆっくりと過ごす時間も、旅の豊かさのひとつなのかもしれません。

歩きながら見つける、由布院らしいお土産

湯の坪街道にあるお土産屋さんの入り口

由布院の街道を歩いていると、つい足を止めたくなるのがお土産店です。

昔ながらのお土産屋さんには、温泉地ならではの入浴剤、お菓子に調味料まで。駅から金鱗湖へ向かう道沿いには、思わず覗きたくなる店がいくつも並んでいます。

中でも印象的だったのは、やはり大分らしさを感じるカボスの存在でした。
お菓子、ドリンク、調味料、ドレッシング——想像以上に多くの商品にカボスが使われており、県を代表する味であることが自然と伝わってきます。

旅先では、その土地ならではの味を持ち帰りたくなるものです。
何を買おうか迷いながら店内を見て回る時間も、旅の楽しみのひとつなのかもしれません。

賑わいの先にあった静けさ、金鱗湖

緑の山々の囲まれた金鱗湖の画像

街道を抜け、向かったのは由布院を代表する景勝地「金鱗湖(きんりんこ)」です。
実際に訪れてみると、想像していたよりも少し小さな湖で、湖の中には、小さな鳥居が静かに佇んでいます。周囲には木々が広がり、近くには天祖神社(てんそじんじゃ) があります。

この天祖神社には、大分県内最大級の大きさを誇る御神木があります。
この御神木の杉の木は天然記念物に指定されており、金鱗湖の神秘的な景色と相まってパワースポットとしても知られています。

つい先ほどまでの賑やかな街道とは空気がまるで異なり、ここだけ時間がゆっくり流れているようでした。神聖さという言葉が、ふと頭に浮かびます。
派手な観光地、というわけではありませんが、だからこそ記憶に残る景色があるのかもしれません。

夜に味わう、大分の食と地酒

大分名物のとり天の画像

夜は、大分名物のとり天と地酒をいただきました。
外はさくっと、中はやわらかいとり天は、シンプルながらも不思議と箸が進みます。

合わせたのは、大分の地酒「八鹿(やつしか)」と「西の関」です。
八鹿は、スッキリとした淡麗辛口。キレがありながらも、どの料理にも合う日本酒でした。一方の西の関は、明治6年に大分県に創業した萱島(かやしま)酒造の代表銘柄。大分県民に親しまれるおいしいお酒を堪能できるのも現地ならではの楽しみです。
大分は良質な水に恵まれ、古くから酒造りが盛んな土地でもあります。温泉だけではなく、食や酒にも豊かな文化が息づいていることを知りました。

由布岳が見守るまちで

由布院駅から湯の坪街道、そして金鱗湖までは、すべて徒歩圏内です。
気になるお店や景色が次々と現れ、目移りしてしまうほど見どころは多くあります。それでも不思議なのは、どこを歩いていても由布岳の存在を感じられることでした。
街道を歩いていても、カフェに入っても、美術館のテラスからも、その姿が見えます。

地元の方が教えてくれたのは、寒い時期になると朝霧が立ち込め、雲海のような幻想的な景色が見られるということでした。私が訪れた日はすでに暖かく、その景色を見ることはできませんでしたが、その代わりに目に入ってきたのは、やわらかな新緑でした。
季節によって表情を変えるという由布岳を、また違う季節にも見てみたくなりました。

少しだけ歩いてみた由布院。
観光客は海外からの旅行者も多い印象で、由布院という土地が、国内だけでなく海外からも愛されている理由がわかる気がしました。
景色や食、人の営みに触れるなかで、この土地の空気が少しずつ身体になじんでいくような感覚がある時間でした。

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もっと知りたいあなたへ

湯布院・庄内・狭間 公式旅ガイドYUFUINFO
https://yufuin.gr.jp/
COMICO ART MUSEUM
https://www.camy.oita.jp/
湯布珈琲
https://yufucoffee.com/
大分かぼす
https://oitakabosu.com/

本記事は筆者の見解・体験に基づくものであり、一部一般的な情報や公開資料を参考にしています。

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