鹿児島県阿久根市には、昔から親しまれてきた郷土菓子があります。
それが、ぼんたんの果皮を砂糖などに漬け込んで作る「ぼんたん漬け」です。
名前は聞いたことがあっても、実際に食べたことがある人は、もしかするとそれほど多くないかもしれません。
今回は、泰平食品のぼんたん漬けを実際に食べてみました。ぼんたん漬けならではの味わいや食感はもちろん、どんなお菓子なのか、その魅力についても詳しくご紹介します。
ぼんたん漬けとは?
ぼんたん漬け(文旦漬け)は、柑橘類の一種であるボンタンの厚い皮を使って作られる、鹿児島県の伝統的な郷土菓子です。ボンタンの皮をアク抜きし、砂糖や水飴でじっくり煮詰めたあと、表面に砂糖をまぶして仕上げます。しっかりとした甘さの中に、柑橘特有のほろ苦さが感じられるのが特徴。ボンタンの風味と砂糖の甘さを楽しめる、昔ながらのフルーツ菓子です。
鹿児島県では、特に阿久根市がぼんたんの産地として知られており、地元の食品会社などがぼんたん漬けを製造・販売しています。ちなみに、地域によって呼び名が異なるのも、ぼんたん漬けのおもしろいところ。
鹿児島では「ぼんたん漬け」と呼ばれることが多い一方、長崎県や大分県などでは「ザボン漬け(ざぼん漬)」と呼ばれているそうです。
同じボンタンを使ったお菓子なのに、地域によって呼び方が変わるのは興味深いですよね。
「舟切」と「青切」、ぼんたん漬けの違い
ぼんたん漬けには「舟切(ふなぎり)」と「青切(あおぎり)」という2種類があります。
この2つは、単純に切り方が違うだけではなく、ボンタンの収穫時期や使う部位にも違いがあり、それぞれ味や食感にも特徴があります。
舟切
「舟切」は、冬に収穫した完熟ボンタンの厚い皮を使って作られます。
中の果肉は使わず、表皮と果肉の間にある、スポンジのように厚く柔らかな「中果皮」と呼ばれる白い部分を贅沢に使用するのが特徴です。
見た目は黄色く、名前のとおり、食べやすいように舟形(くし形)にカットされています。
完熟したボンタンの皮を使っているため、味わいは比較的まろやか。砂糖の甘さがふんわりと広がる、やさしい味わいを楽しめます。
厚みのある白い部分を使っているので、ボンタンの皮ならではの独特の食感も魅力です。
青切
一方の「青切」は、まだ青い未熟なボンタンを輪切りにして作られます。
舟切とは異なり、皮だけではなく中の果肉も含めて、ボンタンを丸ごと使うのが特徴です。見た目は緑色で、丸いボンタンをそのまま横に輪切り(スライス)にしたような形をしています。
味わいにも青切ならではの特徴があり、青い実特有の爽やかな香りとほろ苦さを感じられます。
そこに砂糖のしっかりとした甘さが加わることで、甘さと苦みの絶妙なバランスを楽しめます。
同じぼんたん漬けでも、完熟した皮を使う「舟切」と、未完熟のボンタンを丸ごと使う「青切」では、見た目だけでなく味わいや食感も異なります。
泰平食品のぼんたん漬けを実際に食べてみた!

ここからは、泰平食品の「ぼんたん漬け」を実際に食べてみた感想を紹介します。
今回いただいたのは「青切」タイプのぼんたん漬け。袋を開けてみると、大きさには多少ばらつきがありますが、全部で9枚入っていました。手に取ってみると、見た目以上にずっしりとした重さがあります。

まず気になったのが、その見た目。
表面には砂糖がたっぷりとまぶされていて、真っ白になるほど。光が当たると砂糖がキラキラと輝いていて、かなりインパクトがあります。
一方で、砂糖の隙間からはボンタンの青みもしっかりと確認できます。青切タイプということもあり、一般的なお菓子のような黄色や茶色ではなく、どこか青々とした印象です。
香りを嗅いでみると、砂糖の甘い香りだけではありません。ボンタン特有のほろ苦さを感じさせる香りと甘みが混ざり合い、ほんのりと柑橘系の香りがします。
それにしても、砂糖の量がすごい……。
「これだけ砂糖がまぶされていたら、かなり甘い?」と思いながら、さっそく食べてみます。
口に入れてみると、最初に感じたのは意外にも「シャキシャキ」とした歯ごたえ。やわらかい砂糖菓子を想像していたので、この食感には少し驚きました。
青切ならではのボンタンの青みや、果肉のシャキシャキとした食感がしっかり残っています。歯ごたえがよく、噛むほどにボンタンの風味が広がっていきます。
そして気になる甘さですが、見た目ほど「甘すぎる!」という感じではありません。
もちろん砂糖の甘さはしっかりあります。ただ、ボンタンのほろ苦さが加わることで、甘さがほどよく中和されます。
柑橘らしいさっぱり感もあり、思っていたよりも食べやすい味わいでした。
「砂糖がこんなに付いているのに、意外とたくさん食べられそう」というのが正直な感想です。
とはいえ、ずっと食べ続けていると、やっぱり甘かったです。
一度にたくさん食べるというよりは、少しずつ味わうほうが向いているお菓子ではないでしょうか甘さとほろ苦さ、そしてシャキシャキとした食感を楽しみながら食べていると、なんだか和菓子をいただいているような気分になります。
せっかくなので、途中でコーヒーも合わせてみました。
これが意外にもよく合います。
ぼんたん漬けの甘さをコーヒーの苦みがすっきりと流してくれるので、口の中がリセットされ、また一枚食べたくなります。緑茶やほうじ茶なども合いそうですが、個人的にはコーヒーとの組み合わせが気に入りました。
最後に気になったのがカロリーです。

パッケージを見ると、100gあたり329kcal。今回のぼんたん漬けは160gなので、単純計算すると約526kcalになります。
お菓子なので当然といえば当然ですが、見た目が柑橘の形をしているのもあって、個人的には「思ったよりカロリーが高い!」と驚きました。
砂糖がたっぷり使われていることを考えると、やはり食べる量には気をつけたいところ。とはいえ、少しずつお茶やコーヒーと一緒に楽しむには、なかなか面白いお菓子です。
今回初めて青切のぼんたん漬けを食べましたが、シャキシャキとした歯ごたえ、ボンタン特有のほろ苦さ、そして砂糖の甘さが組み合わさった、独特の味わいが印象に残りました。
「甘いお菓子が好きだけど、ただ甘いだけでは物足りない」という人には、ぜひ一度試してみてほしい一品です。
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泰平食品
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本記事は筆者の見解・体験に基づくものであり、一部一般的な情報や公開資料を参考にしています。