2025.5.20

徳川の威光と文化・歴史を感じる日光東照宮から、癒しの鬼怒川温泉への旅

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訪れる者を魅了する、日光東照宮の入口

栃木県日光市にある「日光東照宮」。その華やかな装飾は、日本の歴史と文化を感じさせる存在です。ここは、徳川家康の霊廟として名高く、国内外から観光客が訪れる人気の場所。
入り口の大鳥居を抜けると、木立に囲まれた静かな参道が続きます。両側には巨木がそびえ立ち、足元から感じる木々の息吹が心を落ち着かせてくれます。参道を抜けると「陽明門」が登場。一日中見ていても飽きない美しさゆえに「日暮門」の愛称を持つこの門は、ひとつひとつの彫刻が精巧で、つい足を止めて見入ってしまうほどです。
ここから奥に進むと、東照宮のアイコン的存在「眠り猫」に出会えます。

東照宮の象徴、「眠り猫」が語る平和と奥宮への道

日光東照宮眠り猫の画像

小さな彫刻ながら、ネコの姿には深い意味があります。目を閉じているネコの裏側には、自由に羽ばたくスズメの彫刻。ネコが眠っていれば、スズメたちは安心して飛び回れる。弱肉強食の戦国時代が終わり、強者のネコが眠り、弱者のスズメが自由に暮らせる。ネコとスズメが共存するような平和な世界が訪れたことを示している、と言われています。

参拝中の楽しみとして心待ちにしていた「眠り猫」は、愛らしさの奥に文化的な深みを感じさせてくれる彫刻でした。密かに期待していた分、その精緻さと静かな存在感には思わずため息が。想像を遥かに超える感動がありました。

さらに奥宮へ進む道も見逃せないポイント。巨木に囲まれた自然のトンネルを抜けながら、まるで時をさかのぼるような静けさと力強さにひたります。階段を一段ずつ踏みしめてたどり着く奥宮には厳かな空気が漂い、歴史の重みを感じるとともに、心が静まるのを実感しました。

東照宮をじっくり楽しむための、今回の拝観ルートをご紹介。
1.大鳥居から参道へ
  静けさに包まれた杉並木を進み、東照宮の荘厳な雰囲気に徐々に身を浸すことができます。
  緑のトンネルが旅の期待感を膨らませてくれます。
2.陽明門をじっくり観察
  美しい彫刻を隅々までチェックしつつ、アート作品を見るような気分で。
  カメラ好きには絶好の撮影ポイントです。
3.眠り猫と奥宮への道
  眠り猫の意味をかみしめつつ、スズメの彫刻も忘れずにチェック。
  その後の奥宮への階段は、まるで自然と歴史に抱かれるような心地よさ。私のイチオシです。
4.奥宮で心を落ち着ける
  参拝をして静寂の中で心を整える。杉並木や霊廟の迫力に感動する瞬間。
5.宝物館で学びを深める
  東照宮にまつわる歴史的な資料や美術品をじっくり鑑賞。
  文化の深みをさらに感じられるひととき。

鬼怒川温泉の湯けむりに包まれて

鬼怒川を挟んで両岸に立つホテルや旅館の画像

日光の文化財を満喫したあとは、鬼怒川温泉で過ごす時間が格別の癒し。温泉地に向かう道中には、青々と茂る山々や渓谷の美しい風景が広がり、思わず見とれてしまいます。その雄大な自然に囲まれていると、日々の喧騒を忘れさせてくれるような、静かで特別な時間が流れ始めるのです。

温泉街に着くと、白い湯けむりが街全体をやさしく包み込みます。まるで街そのものが「お疲れさま」と声をかけてくれるかのような、そんな穏やかな空気感です。

旅館の露天風呂に身を沈めれば、ミネラル豊富な湯が身体の隅々にまで染みわたり、血行が促され、疲れがじんわりほぐれていくのを実感。鬼怒川のせせらぎは心地よいBGM。日光ならではの澄んだ空気も、旅の高揚感を一層高めてくれます。

湯上がりには、ほんのりと上気した肌を感じながら、畳の柔らかな香りやスタッフの笑顔にほっこり。夕食時には、地元の旬の食材を使った料理を一品ずつ丁寧に説明してくれたり、お風呂上がりには、タオルや冷たい飲み物をさりげなく渡してくれたり。そんなスタッフの細やかな気配りが、ただの滞在を「特別な思い出」へと変えてくれるのです。

鬼怒川温泉でのひとときが心に深く残る理由は、湯の心地よさだけではありません。そこにある人のぬくもりこそが、この地の本当の魅力なのだと感じます。

鬼怒川温泉をもっと楽しむ

鬼怒川温泉を訪れたなら、ぜひ体験したいのが「鬼怒川ライン下り」。これは鬼怒川の清らかな水の流れを木造の舟で進む、自然を存分に味わえるアクティビティです。渓谷の美しさや吹き抜ける風、川面を行く舟の心地よい揺れが、日常では感じられない特別な時間を運んでくれるはず。

鬼怒川ライン下りの画像

緊張しながら舟に乗り込むと、船頭が笑顔で迎えてくれます。木の櫂を巧みに操りながら、ゆったりと流れる鬼怒川を進む旅の始まり。両岸にはダイナミックな岩肌が広がり、その自然が見せる造形美に目を奪われます。舟が揺れるたびに水面がキラキラと輝き、風が頬を撫でる感触がなんとも心地いい。

このライン下りは、ただ景色を楽しむだけではありません。船頭たちがガイド役になって、地元の文化や鬼怒川の歴史を語ってくれるのです。たとえば、地域に伝わる「鬼怒川」の由来や、流域に暮らす人々と川の歴史について、などなど。穏やかな川の流れの中に、川と生きてきた古の人々の息遣いを感じ取れるようでした。

そして何よりライン下りが魅力的なのは、五感すべてで楽しめる点。風の香り、鳥のさえずり、水の流れを聞きながら、鬼怒川の静けさと力強さを体感できます。舟旅の終わりには、自然とのつながりを強く感じられたという満足感が胸に広がります。

心に残る日光と鬼怒川の大人時間

日光と鬼怒川を巡る旅は、日常を忘れて時間を贅沢に楽しむ大人の休日になりました。文化財と自然との調和、そして温泉がもたらす特別な効用。心も体もリフレッシュすること間違いなし。次の旅先を迷っているなら、日光と鬼怒川の旅がお勧めです。

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もっと知りたいあなたへ

日光東照宮
https://www.toshogu.jp/
日光市公式観光WEB(鬼怒川温泉)
https://www.nikko-kankou.org/spot/51
鬼怒川ライン下り
https://linekudari.com

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