2026.3.10

食品でケアする花粉症〜目も鼻も限界、おいしく食べて楽になりたい!〜

- SNSでシェアする -

花粉症歴も20年を超えると、諦めにも似た気持ちが湧いてくるものですが、やはりこの季節を迎えることは毎年の苦行といえましょう。寒さが苦手なので、冬の寒さが遠のくのはうれしいのですが、同時に辛さを味わう時期が来ると考えると非常に複雑な気分になるのです。

そんな花粉症と長年付き合い、たくさんのことを試してきましたが、前年の気候条件などにより花粉の飛散量も変わるため、ひどくない年には気楽に過ごしてしまい、事前の対策を怠ってしまう——そんなことの繰り返しです。

今年(2026年)は、個人的には大変辛いと感じている今、花粉の時期が終わったら今年こそ舌下免疫療法をやるぞ!と意気込みつつも、現状の辛さをどうにかして軽減できないか、と考えました。どうせやるなら楽しくやりたい派としては、おいしいものを食べて楽になれる方法を試してみることに。そのいくつかをご紹介します。

そもそも花粉症とはどういう疾患なのか

杉の木から舞い上がるスギ花粉の画像

公益社団法人全日本病院協会のウェブサイトでは「花粉が飛ぶ季節になると始まる、くしゃみ、鼻水、鼻づまり。スギやヒノキなどの植物の花粉が原因で生じるアレルギー症状を『花粉症』と呼びます」と定義されていました。

特に鼻と目に顕著に症状が発生し、鼻の三大症状といわれるのが、くしゃみ、鼻水、鼻づまり。目の三大症状といわれるのが、目のかゆみ、目の充血、涙です。このほか、体がだるい、熱っぽい、イライラする、喉や顔、首がかゆい、集中力が低下するといった全身症状を伴うこともあり、花粉症による経済損失は、大手家電メーカーの発表によれば1日あたり約2,450億円に相当すると推計されたのだとか。さもありなん。

私は目のかゆみが発端で、鼻症状はくしゃみが若干ある程度だったのですが、年を経るごとに鼻症状も少しずつ加わり、重症化していきました。アレルギー薬も服用し、目薬もさしていますが、今年の花粉はかなりパワフル。飛散量は例年より多めといわれており、事前情報に覚悟を決めてはいたものの、やはり実際に曝露してみると、その辛さは地味に堪えます。

花粉症対策、どうせやるなら楽しくおいしくやりたい!

前述のように、今年の花粉シーズンが終わったら舌下免疫療法を試そうと思っているわけですが、すでに突入したシーズン中に、抗アレルギー薬を飲む、目薬をさす、以外に何か良策はないものかとも考えていました。

痛いとか辛いとかの努力系は、ただでさえ辛いのに無理筋です。どうせやるなら楽しく、あわよくばおいしい施策を試したい!ということで、花粉症の症状軽減に良いといわれる食べ物や飲み物を摂る方法を選びました。

さて、いったいどんな食べ物が良いといわれているのでしょうか。まずはそれを調べてみました。さまざまな製薬会社や食品会社、クリニックなどが、「花粉症対策」として、症状を軽減する食べ物について紹介しています。いくつかのサイトを参考にしながら、「これなら続けられそう」というものをピックアップしてみました。

食べ物の種類の前に、成分を学ぶべし

乳酸菌とビフィズス菌のサプリの箱の画像

花粉症の症状軽減に良いといわれる食品とは、腸内環境を整えて免疫システムを正常に保つ働きをする食品です。その理由は、私たちの免疫細胞の60〜80%が腸内に存在しているからなのだそう。近年の研究によって、この腸内の免疫システムが花粉症の発症や重症化に関わっていることがわかってきました。

アレルギー患者の腸内では、腸内細菌叢(ちょうないさいきんそう:いわゆる腸内フローラ)の多様性が低下していることや、酪酸菌(らくさんきん)の割合が低下しているという特徴があるそうです。簡単にまとめると、腸内環境を整え、酪酸(短鎖脂肪酸の一つ)の活動を活発にすることで、症状を軽減することができるということなのです。

それでは、腸内環境を整える成分とはどんなものでしょうか。それらがたくさん含まれている食品が、腸内環境を整え、花粉症の症状を和らげてくれるというわけです。それぞれどのような働きをしているかを見てみましょう。

  1. 乳酸菌・ビフィズス菌(プロバイオティクス)
    Lactobacillus paracasei KW3110株やLactobacillus casei Shirota株といった菌株の名前を聞いたことがある方もいるのではないでしょうか。これらの菌株はアレルギー反応の基となる物質が作られるのを抑える働きをします。
  2. ビタミンD
    免疫調整作用・腸内細菌叢の多様性向上・酪酸菌の増加作用という3つの作用で症状の改善に寄与します。
  3. 食物繊維(プレバイオティクス)
    食物繊維は腸内で酪酸菌のエサとなり、短鎖脂肪酸の産生を促進します。
  4. オメガ3脂肪酸(DHA、EPA)
    アレルギー誘発物質のヒスタミンやロイコトリエンの働きを抑制する抗炎症作用があります。
  5. ポリフェノール類
    カテキン、特にメチル化カテキンは抗アレルギー作用が強いといわれています。カカオポリフェノールは免疫細胞に作用してアレルギー反応を抑制します。
  6. バニリン
    香り成分のバニリンがアレルギー症状を抑制する可能性が示唆されています。

成分と働きを並べてみると、難しい印象を受けてしまいますね。次の章では、その成分がどの食品に含まれているのか、つまり何を食べれば良いのかを解説します。

どんな食べ物に含まれているのか

ビタミンDが豊富に含まれている食品を集めた画像

花粉症の症状軽減につながる食べ物を紹介するだけのつもりが、思わずしっかりと成分の説明などをしてしまいました。しかし、基本姿勢は、おいしいものを食べて楽になりたいというだけ。ということで、代表的なものを紹介しましょう。

  1. 乳酸菌・ビフィズス菌(プロバイオティクス)
    代表的なのはやっぱりヨーグルト。乳酸菌やビフィズス菌が多く含まれています。毎日少量ずつ(100グラム程度でOK)継続的に食べるのが効果的です。菌の増殖を助けるオリゴ糖、ハチミツ、バナナ、きな粉などと一緒に摂るのもオススメ。
  2. ビタミンD
    日本人はビタミンDが不足している人が多いといわれていますが、身近な食品に含まれているので、意識的に摂取したいもの。鮭やサンマ、干ししいたけ、しらす、キクラゲ、卵黄などに含まれています。日光にあたることで体内でビタミンDが作り出されるので、意識して太陽光を浴びましょう。
  3. 食物繊維
    水溶性と不溶性がある食物繊維。腸内環境を整えるのは主に水溶性食物繊維です。これが多く含まれているのは、ワカメやヒジキなどの海藻類やイモ類、大麦やオートミールなど。不溶性食物繊維は、ゴボウやきのこ類、豆類などに含まれ、腸の蠕動運動を助けます。レンコンもこちらに属し、ポリフェノールの一種である「タンニン」も含まれるためオススメです。
  4. オメガ3脂肪酸(DHA、EPA)
    ひと昔前に「頭が良くなる」としてもてはやされたDHA。青魚に多く含まれているのを覚えている方も多いのでは。サバ、イワシ、サンマ、アジなどに豊富に含まれています。週に2、3回青魚を食べることを目標にすると良いそうです。
  5. ポリフェノール類
    緑茶には多くのカテキンが含まれています。カテキンはヒスタミンの放出を抑制する作用があり、アレルギー反応を起こりにくくするということにつながります。またカカオを70%以上含むチョコレートも同じくアレルギー反応を抑制する可能性があるといわれています。
  6. バニリン
    梅干しは香り成分のバニリンを含有しています。和歌山県立医科大学の調査では、梅を毎日食べている人は症状が軽いという報告がなされています。梅干し、万能ですね。

実際に何を食べ、飲んでいるか

急須から緑茶を茶碗に注いでいる画像

長々とここまで説明を重ねてきましたが、「結局何を食べているのか」が気になるところでしょう。私が現在、できるかぎり摂取しようと試みて継続しているものはこちらです。

  • フラクトオリゴ糖・ガラクトオリゴ糖
    酪酸菌のエサとなる水溶性食物繊維。粉末タイプを温かいお茶に溶かして飲んでいます。無味無臭なのでお茶やお料理の味を変えません。紅茶に溶かしても変な味にならないので気に入っています。なお「糖」とあるので、甘いものが得意ではない私は警戒したのですが、さほど甘さを感じません。
  • べにふうき緑茶
    抗アレルギー作用が強いメチル化カテキンを多く含んでいるべにふうき緑茶。お茶所の静岡県から取り寄せています。こちらは紅茶に飽きた時や、和食に合わせる場合に飲みます。オリゴ糖も溶かして飲むのでダブル効果かなと期待しています。
  • ヨーグルト
    寒い朝に冷たいものを食べたくないので、ランチタイムに食べるようにしています。これは毎日を心がけてはいるものの、忘れてしまったり外食の場合は摂れなかったり。銘柄にこだわりはなく、スーパーで安いものを購入しています。ここにオリゴ糖やハチミツ、きな粉、バナナを入れることもあります。
  • チョコレート(カカオ70%以上のもの)
    甘いものは苦手ですがチョコレートは好きなので、仕事の合間のおやつとして摘んだりします。たくさんは食べられないため、カロリー的にもさほど気にはなりません。苦味と酸味で午後の眠気を覚ます効果もあるような気がします。
  • レンコン
    根菜類の中で私のベストともいえるレンコン。ベーシックなきんぴらのほか、レンコンとエビの真薯(しんじょ)、レンコンと鶏肉のミルクスープなどにして週に1回は食べています。和食だけでなく洋食アレンジも意外においしくなります。
  • 梅干し
    これもおやつ代わりに一粒を食べます。母手作りの梅干しは、梅・塩・赤紫蘇のみの昔ながらのもので塩分が強いため、べにふうき緑茶を飲みながらチビチビとかじります。
  • じゃばら
    成分の説明には出てこなかったものの、和歌山県北山村での生産が日本の95%を占めるといわれる柑橘「じゃばら」。この皮に、アレルギー症状を抑制するフラボノイドの一種「ナリルチン」が含まれています。かなり酸味がきついため、生食ではなくポン酢の果汁や加糖してジュースや飴などに加工されたものが市販されています。私はのど飴を愛用。ほんのり苦味も感じられる大人の味で手軽に摂れるのでお気に入り。
器に盛られたれんこんとはんぺんとエビの真薯の画像

ご紹介したものは日常的に食べるようにしているもの。レンコンは素材(野菜)のため料理をして若干手をかけていますが、これ以外は簡単に摂取できます。この他にも、花粉症症状を軽減する成分を含んだ食品を、気づいたときに取り入れるようにしています。また、梅干しと緑茶やヨーグルトにバナナなど、普通に合う組み合わせのものも多いので、構えずに取り組めることに気づきました。

効果のほどはまだ始めたばかりなので何とも言えないのですが、信じるものは救われる——ではありませんが、苦い薬や痛い注射などと違い、普段の生活の中においしいものとして取り入れるだけで、花粉症の症状が緩和されるのであれば文句はありません。そして、腸内環境を良くすることは、健康な体を維持するためにも良い結果をもたらします。

リクエストがあればその後の経過をお知らせする記事をまた書きますので、KURAFTのインスタグラム(@kuraft)にコメントをお寄せください。

これを機に、ご一緒に「おいしくて体に良い食べ物」を継続的に食べて健康になりましょう。

―――
もっと知りたいあなたへ

全日本病院協会「花粉症について」
https://www.ajha.or.jp/guide/22.html

本記事は筆者の見解・体験に基づくものであり、一部一般的な情報や公開資料を参考にしています。

- SNSでシェアする -